理解ができるようになったら…。

A君は、個人指導させていただいている5年生の男の子です。
A君は、はじめの2か月くらいは、何を聞いても黙っていて、
時に突然答えを言ってくるだけで、かなり手強い子だという印象でしたが、
最近は、随分話してくれるようになってきました。
まだ、うまく説明できるわけではありませんが、
知っている事、覚えている事を吐き出すばかりではなく、
ちゃんと理解していることを話そうとしてくれています。

集団対面授業では、どうしても受け身になりがちですが、
一対一の個人指導では、聞かれたら答えざるを得ず、
無理にでも答えようとすれば、頭は働き始めます。
頭が働き始めれば、どんどん理解が進むようになります。

理解ができるようになれば、次はそれを点数に結びつける努力になります。
A君もそろそろ点数を伸ばす時期にさしかかってきました。

さあ、A君、そろそろ次のステージに突入だ!
顔晴れ!


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字が汚かったA君は…

先日、字を丁寧に書くようにアドバイスしたA君ですが、
その後のテストの結果は満点でした。
満点に気を良くしたのでしょう。
その後の授業では、こちらが字のことを言わなくても、
「あ~っ!また乱暴な字を書いてしまった!今から丁寧に書こう!」
と自分から動こうとしました。(こういうシーンを見るのって楽しいですよね。)
Aくんはまだ丁寧な字を書くのに苦労しており、ずいぶん疲れるようです。
どうやら、彼にとっては、算数で丁寧な字を書くのは、
私が筆で習字をやっているようなもののようなのです。
でも、きっとすぐ慣れると思います。
子どもは大人より適応能力に優れていますから…。
A君が丁寧な字を書くのに慣れたら、どんな成績をたたき出すのか、今から楽しみです。

過去の指導例(8)

 H君はSAPIX生で、α2~α3のレベルでした。11月の終わりに依頼があり、12月から2か月間の指導になりました。それまでは、国語の家庭教師をつけていましたが、算数に不安を感じたので、最後は算数の指導を受けたいとのことでした。

 志望校の開成の過去問を解いてもらうと、12月なのに正答率は50%というところだったでしょうか。しかも、その中にはSSでやったことがある問題も含まれていてです。まずいなと感じながらも、過去問を使って、開成の問題の聞き方、目の付けどころなどを焦らず指導しました。1月のお試しも全く練習しないわけにはいかないので、開成については、使った過去問は10本ちょっとだったかと思います。

 H君は直前は小学校も休んで、開成の過去問をやり続けました。その結果正答率は徐々に上がり始め、私の中では合格は五分五分という印象で本番突入となりました。結果は開成以外は全部合格。しかし、一生懸命やった子を神様は見放しませんでした。その後、開成も繰り上がり、H君は、結局、全勝で入試を終えました。

 私は子どもたちに、「トップで合格するつもりで受験しなさい。それでやっとぎりぎり合格です。『ぎりぎりでいいや』って言っていると到底受かりませんよ」といつも言っているのですが、H君も危ないところでした。もう少し早くから指導できていれば、繰り上がりではなく、余裕で正規合格できたと思います。終わりよければすべてよしですが、できれば余裕をもって合格したいですね。

過去の指導例(7)

 今まで書いてきた指導例は、ほとんどが成功した事例ばかりですが、それは選んで書いているわけではなく、ほとんどのお子さんが第1志望に合格してきたからなのです。でも、失敗した事例もないわけではなく、このあたりでそれも書く必要があると思いましたので、今日は、失敗した事例の話をしたいと思います。

 G君はSAPIX生で、4月ごろから指導が始まりました。G君はアルファベットクラスの生徒さんで、志望校は麻布でした。

 一緒に勉強をしていく中で、私が説明を加え、次の問題に移ろうとすると、「ちょっと待ってください」と言って、何かぶつぶつ言っていました。今、学習した問題がちゃんと理解できているかどうかを確認しているのかと思い、感心して見ていましたが、振り返ってみると、それは理解度を確認しているのではなく、記憶しているかどうかを確認していたのです。記憶に頼る勉強はなかなか成績が上がっていきませんが、彼の勉強方法はそれだったのです(勿論理解が大切であることは伝えてありました)。その理由はあとでわかるのですが…。

 あとは、宿題の出来が妙に良いことが気がかりでした。「まさか答え見ながらやっていないよね?」なんて冗談めかして聞いたりしましたが、「そんなことはありません」と応えるので、それ以上突っ込むことができませんでした。

 あるときは、間違っている答えに○がしてあり、そのことを指摘し、模範解答を確認すると、模範解答が間違っていました。G君の答えは模範解答そのままで、それに○がしてありましたので、「これは間違いない」と思い、問い質しましたが、それでも「インチキはしていません。たまたま僕の答えと模範解答のやり方が同じだっただけです」という答えでした。10月ごろのことだったかと記憶しています。このあたりの経緯は、家庭教師センターにも伝えてありました。

 その後も、できているはずの問題が全く説明できない状態が続いたので、「本当にインチキしていない?」って確認しましたら、ついに「ずっとインチキしていました」と正直に話してくれました。12月だったと思います。もう時間もないということで本人も追い詰められていたのでしょう。その理由を確認すると「お母さんが怖かったから…」でした。G君は、ただお母さんが怖いから答えを覚えようとし、良い成績をとろうとしていたのでした。

 初めてG君宅を訪問し、ご両親とお話ししたとき、お父様が話そうとすると、お母さまは「あなたは黙ってらっしゃい!」と私の前で言ってしまうような激しい人でした。このことはセンターの担当者から聞いてはいましたが、それがこのような影響を及ぼすとは予想外でした。

 G君に「このことはお母さんには言わない方がいい?」と聞くと、「絶対にやめてください」と下を向いて言うので、私も「じゃあ、これからは絶対インチキはしないで一生懸命勉強しようね」と話をし、その旨約束させました。しかし、残りは1か月、偏差値ははるかに離れていました。

 G君は第3志望の学校に合格、そこに進学しました(それでも良く合格できたと思います)。

 この事例から学ぶべきことは、
子どもには極力ストレスをかけないで勉強させたいということ
②そのためには成績についてのプレッシャーをかけないようにすること(G君のお父様はそれができているようでした)、
そして、その前提として、
両親の夫婦仲を良くすること(子どもは敏感に感じ取ります)、
家庭内で笑顔を絶やさないこと
などが必要になるということでしょうか。

 お宅は大丈夫ですか?親が子どもを指導しようすると、お互いの甘えから、つい大きな声を出してしまうということがあります。絶対に避けたいことです。

過去の指導例(6)

 F君は日能研生で、ご家族から依頼があったのは、7月の終わりで、夏休みから指導を開始しました。志望校は麻布です。

 夏休み中の指導は、夏期講習の補充でしたが、授業で扱っていない問題はほとんど手つかずでした。やっていない問題と、やった問題の中で重要だと思われる問題を選んで、演習をしていきましたが、ほとんど完答できない状態でしたので、大部分の時間を説明に費やしたことを覚えています。

 9月以降は入試問題の演習。1年分を宿題とし、その解説と、塾の授業の補充をしていきました。麻布の入試問題の正答率は大体5割程度でした。麻布を志望する生徒さんは頭の良い子が多いのですが、そこそこ頭の良い子は一般的に、ある程度難度の高い問題も解けるのですが、それは感覚的にできるようで、説明を求めると、論理的な説明ができないということが多いようです。F君も同様でした。でも、説明をしてあげると、それを自分の中できちんと消化して応用ができるようになるようでした。

 振り返って考えると、F君が夏期講習で授業で扱った問題すら完答できなかったのは、授業の流れの中で分かったつもりになってはいても、実はきちんと理解できていなかったのではないか。重要なのは、集団対面授業の中では、本当にその問題が理解できて身についているかどうかは本人ですらはっきりしないことがあるということです。本人はきちんと理解できていなくても、分かったつもりでいるので、質問もしないわけです。しっかり家庭学習ができなければ学力が身につかないのも当たり前なのです。

 F君の指導は、日曜日でしたが、公開模試の日はF君自身が疲れているという理由で、指導はお休みということで、大体月3回のペースで進みました。月3回ですから、指導できた麻布の入試問題も他のお子さんより少なく10年分ちょっと(1月のお試しもありましたので)でした。多少不安の残るケースでしたが、結果は全勝でした。

 理解する力、理解したことを直ぐに実戦に応用できる力の卓越したお子さんであれば、通常よりも少ない回数でちゃんと結果が出せるという例でした。
プロフィール

新鮮太郎

Author:新鮮太郎
プロ家庭教師、
中学受験進学塾講師

指導歴 30年以上

指導教科 
算数(他教科についてはご相談ください)

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