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中学受験・幸せな合格|幸せな合格研究所

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ある授業例・子どもたちに学んでほしいこと

AがBに400円わたすと、Bの持っているお金の方が700円多くなりました。
最初、AはBよりいくら多く持っていましたか。


こういう問題は線分図で情報を整理すると分かりやすいんですが、
お金が移動する前、AがBよりどのくらい多くお金を持っていたか分からないですから、
最初の状態を線分図に表すのは難しいですよね。
でも、お金が移動した後の状態なら分かりやすいんです。
だから、とりあえず結果の状態から線分図に描いていくことにしましょう。

キャプチャ2

こんな感じですよね。
じゃあ、どうしてこんな状態になったのでしょう。
AがBに400円あげたからですね。
そこで、線分図を最初の状態にもどしてみることにします。
Bは最初、今の状態より400円少なかったのですね。
Bの線分図を400円分短くしましょう。
そのときに、400円の長さは700円の長さとのバランスを考えながら決めましょう。
Aは最初、今の状態より400円多かったのですね。
Aの線分図を400円分長くしましょう。
700円がこのくらいですから、400円はこのくらいですよ。

キャプチャ

最初の状態が線分図で表せましたね。
最初のAはこれで、最初のBはこれですから、2人の値段の違いはもう分かるでしょ?


たとえば、こんな風に授業が進んで行った場合、
この問題から学んでほしいのは次のようなことです。

① 情報を整理すること
簡単な問題なら良いのですが、学年が進んで問題が複雑になってくると、
問題文を読んだだけでは、情報の把握が困難になってきます。
情報はどんな形でもよいので紙に書いて、目に見える形でまとめましょう。
難しい問題になったら書くというお子さんもいますが、
そんなに器用なお子さんは多くはありません。
普段から、情報をまとめる練習をしておきましょう。

② 問題を解くとき、情報を整理するときは分かるところから
問題を解くときは時系列に沿って解いていかなければならないわけではありません。
時系列を逆にたどっていかなければならない問題は意外と多いですね。
どこでもよいので、分かるところから処理していきましょう。

③ 図を描くときはできるだけ正確に
図を描くときは、比率などはできるだけ正確に描きましょう。
その方がイメージが広がります。
勿論、例外的に、図のある部分だけを取り出して、極端に強調して描く場合もあります。
でも、それは根拠があって、意図的にする場合です。
原則は、できるだけ正確にです。

問題の解き方を理解してほしいのは言うまでもありませんが、
それに加えて、上の3点を学んでほしいと思い、
それを強調しながら授業を進めています。
そして、それさえ分かってくれれば、単純な数値替え問題は言うまでもなく、
ちょっと設定を変えたり、形を変えただけの問題なら、
簡単に解くことができるはずです。
先生がこの問題で何を教えたいのかを考えながら授業に参加しましょう。
それが分かるようになれば、成績はどんどん伸びていくはずです。

もっとも、そうは言っても、単純な数値替え問題すらできないお子さんは多くいます。
初めの問題の数値替え問題であれば、結果から線分図を描かず、
時系列に沿って描こうとするお子さんもいます。
説明は聞いていたはずなんです。
でも、なかなかできないんです。
理由はいろいろあるとは思いますが、
こちらはお子さんたちに分かってもらわなければなりません。
○○ちゃんが分かったんだから、君も分かるはずです、とは言えません。
手を変え、品を変え、工夫して説明を繰り返します。
修行は続きます。



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正確に分かってもらうために意識したいこと

相手に自分が考えていることを伝えるのは非常に難しいことです。
おそらく多くの人は話をするときには、
相手に分かってもらいたいと思って話していますから、
相手の立場に立って、分かりやすく話します。
でも、自分が相手の立場に立っていると考えても、
そこには自分の物差しが働いていますから、
相手にとっては分かりやすいかどうかは分かりません。

特に相手に何か教えるときには、
その点を特に気をつけなければなりません。

相手はその話題について、
予備知識が全くないという前提で話をすることが大切です。
このくらいは分かっているだろうとか、
これは社会常識だからとかいう考えは厳禁です。
説明に使う言葉も、相手の年齢、学年に応じて変えなければなりません。

勉強を教えるときは、
極力、「分かりますか?」という言葉は使わない方が良いでしょう。
「分かりますか?」と聞かれれば、
なかなか「分かりません」とは答えられません。

本当に分かっているかどうかを確かめるためには、
全部を教えずに、説明を対話形式にして、
こちらが教えたいと思っている内容を、
相手に答えさせるようにすると良いでしょう。
相手も頭を使いながら説明を聞くことになりますから、
定着率も上がります。

勿論、時間はかかるでしょう。
でも、相手に自分が考えていることを正確に伝えるためには
それなりの時間がかかるのは当たり前のことです。

相手に自分を分かってもらうことは、
相手が自分の言っていることを正確に理解しているかどうかを
分かるということでもあります。

私も、授業中、
つい「分かりますか?」を使ってしまうことがありますし、
自分中心で話してしまうことがあります。

常に相手を分かろうとする努力を怠らないようにしたいものです。



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長さの実感を持たせようとしてみましたが…

新2年生に長さを教える機会がありました。
早速、イメージを作ることを意識しながら授業を進めました。

長さの単位はm、cm、そしてmmの3つがあります。
1m=100cm、1cm=10mmです。
これは大事だから、ちゃんとノートに書いてね。
1mってどのくらいか分かる?手で示してみて!
じゃあ、50cmは?
机の幅って何cmくらいかな?
親指と中指を広げた間の長さ(あた)ってどのくらいかな?
えっ?分からない?
定規持ってる?じゃあ、出してみて。
これが1cmで、これが10cmだよ。
この小さい目盛1つ分が1mmね。分かる?
じゃあ、これって大体何cmくらいかな?


こんなやりとりをしてから、長さの単位換算をやってみました。
一通り説明をしてから問題を解いてもらったのですが、
できる子とできない子に分かれてしまいました。
できない子は何回やってもできません。
最後には泣き出す始末。

さすがに困りましたね。
どうして分かってくれないんだろう?
自分の教え方のどこに問題があるんだろう?

これについては、富山大学附属小学校の前田正秀先生のレポートが参考になります。
前田先生は、

量感を身に付けるには、

1、武器になる量を身につける
 ①身近なものと関連づける
 ②必要感をもたせる

2、“武器になる量のいくつ分”と考えられるようにする
 ①武器になる量を使う場を設ける
 ②予想の根拠を問う

と、おっしゃっています(「心ゆさぶる算数の授業をめざして」)。
ただ、問題は、
塾では学校とは違って、そこまで時間をとることができないっていうこと。
その問題をどうクリアするかが今後の課題です。



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授業も進化しないと…

人を幸せにし、楽しませることにより、自分もハッピーになる。
ディズニーに基本哲学です。
そして、それを支えるのは創造性。(カンブリア宮殿

その一方で、塾をはじめとする教育産業では、
叱る、やらせる、ということが当然のように思われています。
真剣に取り組まなきゃ成績なんか上がらないからです。

でも、子どもたちが勉強が楽しければ、無駄なおしゃべりもしないでしょうし、
勉強をすることで幸せにもなれるのでしょう。
叱る必要もないし、やらせる必要も生じないはずです。

塾の授業ももっと創造性を発揮し、工夫がされてもいいはずです。
努力されている先生も多くいらっしゃるはずですが、成功しているという話はあまり聞きません。
社会や理科などは、面白くてためになる授業は比較的やりやすそうです。
でも、算数でもそれはきっと可能なはずです。
現在あるものを当たり前だと思わず、自分のなかで日々進化する必要を感じました。



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遅刻しないようにしましょう。

どの学年にも、授業に微妙に遅刻してくる子がいます。
出欠を確認している間に来てくれるのはぎりぎり良しとしましょう。
(そんな子が複数人いると、それにより授業のスタートが遅れるので、本当は良くないのですが…。)
でも、授業開始後10~15分くらいに来る子はちょっとまずいですね。
算数では、授業の最初に、基礎概念の説明や基本問題を扱いますので、
途中から参加する子は、肝心な部分が聞けないことになります。
基本的な内容を理解しないで問題演習をしても、効果は半減してしまいます。
(優秀な子なら、問題の解説を聞いているうちにだんだん理解できては来るのですが、
最初からわかっていれば、もっと学習は進みますよね。)
勿論、いつ来るかは自己責任ですし、途中からでも授業に参加しようという気持ちは立派です。
でも、用事があって遅れるというのは仕方ないのですが、多くは、ただ家を出るのが遅かったという子です。
授業(特に算数)には絶対遅れないように、ご家庭で管理してあげてください。
もし、都合で毎回、算数の授業に遅れるというのでしたら、何らかの対策をしてください。
(算数の授業に遅れないクラスにしてもらったり、転塾したり、習い事をやめたりです。)
担当の先生に遅刻を詫びたところで、お子さんの学習面がフォローされるわけではありません。



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プロフィール

新鮮太郎

Author:新鮮太郎
プロフェッショナル家庭教師にして中学受験進学塾講師

指導歴 30年以上

指導教科 中学受験算数

家庭教師
生徒さん募集中です。
知識、思考方法、勉強の仕方など、単純に点数を取るだけでなく、生きる力につながる指導をいたします。
短期、長期いずれの指導依頼もお受けいたします。
一緒に志望校合格を勝ち取りましょう。
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お問い合わせは、下記のメールフォーム、あるいは、私のメールアドレスのいずれにいただいても結構です。

よろしくお願い申し上げます。

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