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中学受験・幸せな合格|幸せな合格研究所

幸せな合格研究所が幸せな合格を実現するためにお役に立つ情報をご提供します。たまには、脱線もありますが…。

中学への算数6月号

中学への算数6月号です。上位校狙いの6年生で算数を得点源としたい子は積極的に取り組みましょうね。


正当なる努力は科学的!愚痴は何も生まない!

このブログを読んでくださっている方には、釈迦に説法かもしれませんが…。

みなさん、算数(に限らないけど)の成績に一喜一憂していませんか?

特に、4~5年のみなさん、そんなことはありませんか?
6年までは。テストを受ける技術も練習によって高めるべきものです。
最初っから完璧にできなくたって当たり前です。
ひとつずつ直せば良いのです。(直せたら褒めてあげましょうね!)

6年なら分からないこともありませんが、それでも、テストの点数に一喜一憂してはいけません。
塾で行われるテストは、
授業がどれだけ定着しているか確認するテスト、
現在の実力がどのくらいあるかを確認するテスト、
いずれであっても、自分のできないところを確認し、補充、強化していくためのものです。
ただ「できなかった。復習させなきゃ」なんて言ってたって、次もまた同じです。
だって、どうして間違えたのか、どうしたら矯正できるのかの意識がないからです。

掲示板で、傷のなめ合いをするのはもうやめにしましょう
(って、こんなところで言っても仕方ないんだけど…)。
根性も(メッチャ)大切ですが、もっと大切なのは、科学的な勉強です。

そろそろ分かってくれてもいい頃なんだけどなぁ。
読者のみなさん、申し訳ありませんが、このブログのことを知り合いの方に教えてあげてくれませんか?
ひとりでも多くの人が、中学受験の苦しみから解放されますように(祈)
そして、みんなが幸せな受験・幸せな合格ができますように(祈)

みなさんにすべての良きことが雪崩の如く起きます!

授業への参加の仕方

割合、濃度計算の回です。
濃度計算は基本的にはビーカー図。
食塩水、食塩、濃度を図に書き込んでいきます。
ポイントは、あまり式を考えないで、とりあえず答えを出すこと!

例えば、8%食塩水250gに含まれる食塩は、一般的には250×0.08=20gで求められますが、
8%食塩水というのは食塩水100gの中に食塩が8g含まれている状態ですから、
8+8+4=20gとした方が速いですよね。

4%食塩水に含まれる食塩が32gだったなら、食塩水の重さは、一般的には32÷0.04=800gで求められますが、
32gが4%なら、1%は32÷4=8gですから、全体である100%は8×100=800gと求めるのです。
4年生あたりで学習した方法ですが、それを使っても少しも恥ずかしくはありません。
とりあえず、答えを出すことが目標です。

でも、こちらは4年生レベルのことを話しているのに、それでも答えられないのは、
4年生レベルにも到達していないか、それとも全くやる気のない子ですね。

ビーカー図で答えが出ないときは、面積図、天秤図に進みます。
大体は天秤図で済みますが、男子上位校は面積図でないと分かりずらい問題も出題されますので、
男子上位校を予定している子は面積図を使えるようにしておいてください。

ビーカー図を描きながら授業を進めます。
今回はわざと指名しないで、クラス全体に質問を投げながら授業を進めました。
予想通り、応えてくれる子は数人だけ。女の子は1人だけでした。
でも、成績が伸びていく子は、声が出せる子です。
自信がない、恥ずかしい、で声が出ない子は、伸びないことが多いですね。
積極的に授業に参加しているかどうかがで、声が出るかどうかが決まります。
また、授業に参加している子ほど、成績が伸びますね。
成績を伸ばしたかったら、授業に積極的に参加すること。

できる子のまねすること。「まなぶ」は「まねぶ」。
勉強の仕方、授業への参加の仕方もまねした方が良いですよ。

某塾の掲示板を見ていたら

相変わらず、「算数失敗」「撃沈」とマイナス言葉の連発です
(それを井戸端会議の愚痴と言うのなら勝手にずっとやっていてください。
きっと幸せな未来が待っていることでしょう。合掌)
が、それと並んで、「社会、理科が安定しない」という書き込みが目立ちましたね。

社会、理科は、試験直前に覚えれば点数になりがちですから、
そちらに走る気持ちも分からないではありません。

でも、入試の肝は、国語、算数ですよ
(国算と社理はうまくすれば均等配点、へたをすると傾斜配点ですよ)。
国語、算数ができなければ、いくら社会、理科ができても合格は困難と言わざるを得ません。
4~5年生は言うに及ばず、6年生でも夏休みまでは、国語、算数中心の勉強を続けてください。

他人の話を聞く能力

最近、まちがった文法の日本語を話しても全く気にならない、
というお子さんが多いのには驚かされます。
私などは、テレビでラ抜き言葉が話されると、
それだけで気持ちが悪くて仕方ないのですが、
塾の子どもたちは、それに対して「どうして?」って言うんですよ。
まあ、言葉は移り変わるものですから、仕方ないのかもしれないんですけどね。
それにしても、テレビのラ抜き言葉には通常正しい言葉の字幕が入るんですが、
先日、某民放局ではラ抜き言葉の字幕が入っていたのにはのけぞりました。

「~だし」で言葉を終わるのもそうです。
「~だし、何?」って聞くと、「…」です。
「『~だし』ときたら、『~だし、~だ』と続かなきゃ変でしょ?」って言うと、
「~だしです」ときました。もう???です。

ところで、以前からその傾向はあったのですが、
最近は、他人の話を聞く能力の劣るお子さんが多いのにも驚かされます。
こちらの質問に対応した応答ができない子が多いのです。

今日は3年生の授業だったから、ある程度仕方ないのですが、
「AとBの関係について気付いたことを答えましょう」って言われて、
「Aは~だけど、Bは~」と答えるお子さんが多いのです。
聞かれているのは「関係」です。
まあ、一人だけ完璧に答えられたお子さんがいて、そっちが却って驚きだったんですが…。

「『今日はどうやって来ましたか?』って聞かれて、
『たまご焼きが好きです』って答えたら変でしょ?」って言ったら笑っていたので、
分かってくれたのだと思います。

また、例えば「正比例ってなに?」って聞くと、6年生でも、
「一つが×2、×3になると、もう一つも×2、×3になる。」って答えます。
私が聞いたのは、正比例の定義です。
ですから、答えは体言止めにならないと変なのです。
正解は、
「一方(xでも可)が2倍、3倍、…となるにつれて、
もう一方(yでも可)も2倍、3倍、…となる関係」です。
ポイントは「…」と「関係」が入るかどうかです。

また、他人の話を全く聞かないお子さんもいますね。
休憩中に私に話しかけてきたお子さんがいたので、
返事を返し、こちらも質問してみたのですが、
私の質問には返事もせずに去って行きました。
ただ、話を聞いてほしかったのだろうと思うのですが、
受験生である前に、人としてどうかと思います。
勿論、受験という点からも、
相手の立場に立てないということは、
出題意図をとらえられないだけでなく、
国語の心情理解も困難になると思います。

細かいことかもしれませんが、普段の会話がいいかげんだと、
相手の質問の意図をとらえる力が養われません。
普段から、正しい日本語を使うよう指導したいですね。

また、語彙を増やすためにも、
親御さんもお子さんに正しい日本語で話す機会を持っていただきたいと思います。
少なくとも、私の周りにいる子どもたちは、
6年生も含めて語彙力があまりにも乏しいと言わざるを得ません。

合格のための必要条件

合格のための必要条件を一般的に挙げれば、

Ⅰ 問題の解答能力を身に付ける。
Ⅱ 問題集の解説を読み解く能力を身に付ける。
Ⅲ 答案作成の作法を身に付ける。

以上、3つです。

Ⅰ 問題の解答能力を身に付ける。

問題が解けるようになるためには、まず、解法の基本パターンを身に付けることです。
その際は、いつも言っているように、その解法の意味を理解すること
解き方だけ身に付けても使えません。
塾のテキストの例題のような問題が出題されるとしたら、偏差値で言えば
(本当はこの言い方は嫌いなんですが、最も一般的だと思いますので、こう言います)、
45以下の学校だけです。
それに、せっかく勉強するんですから、将来役に立つ勉強がしたいじゃないですか。
正しい勉強の仕方を身に付けておけば、中学に進んで以降も、
自分でどんどん勉強を進められます。

次に、解法の基本パターンが身に付いたら、
問題の構造から、出題意図を見つける練習をしましょう。
問題文の読み方を学ぶということです。
問題を解くということは、出題者と解答者の間の駆け引きみたいなものです。
出題意図を正確に読み取ることができれば、
解答の道筋が見えて正しく解答することができますが、
出題意図を正確に読み取ることができなければ手も足も出ないということにもなりかねません。

Ⅱ 問題集の解説を読み解く能力を身に付ける。

塾に通っていても、家庭教師に習っていても、受験生は自分で取り組む問題が最も多いはずです。
その際、自分で答えまで行き着くことができなければ、解説を読むことになります。
でも、解説が読めない子が多いのです。
解説が読めなければ、塾の先生や家庭教師に教えてもらうまで、
その問題はペンディングということになります。
それって、かなり問題ですよね。
チャレンジした問題は、後に残さないで、確実にその場で身に付けたいですよね。
そのためにも、解説を読む能力は重要です。

塾では、あまり答えの読み方を指導されることはないと思います。
でも、算数に苦手意識がある子にとっては、
解説の文がチンプンカンプン(異星人語と表現した子もいました)ですから、
解説文の読み方の指導は不可欠です。
算数に対する苦手意識がない子であっても、
解説の読み方が身に付いていれば、
不親切だという意見が多いSのテキストの解答であっても難なく理解できるはずなのです。
解説を読み解く能力の重要性を忘れないでください。

Ⅲ 答案作成の作法を身に付ける。

最近は、式・考え方を書かせる学校が増えています。
その傾向は上位校だけに限定されず、中堅校でも同様です。
遅くとも、6年生になったら、
問題を解くときは、普段から答案を意識した解答を作る練習をすべきです。
しかし、ただ答案を書くだけではいけません。
子どもたちの答案を見ていると、
6年生の1学期の段階で、
答案としての体をなしているのは全体の1割いるかどうかという印象を受けます。
授業で、こう書いた方がよいと説明したり、答案にコメントを入れてもなかなか直りません。
2学期になっても、答案と言えるものが書けるのは、全体の3割もいないと思います。
通常授業だけで答案の作法が身に付かない子は、個人指導を受ける必要があります。
中学校側も、それ程ハイレベルな答案を期待しているわけではないようですし、
意地悪な採点をしようとしているわけでもない
(というより救ってあげようという傾向さえみられます)のですが、
受験生の礼儀として、答案としての形式くらいは整えたいじゃないですか。

お子さんはこの3つの力が身に付いていますか?今のままで、身に付きそうですか?
3つの力をつけるには、
それぞれのお子さんの現在の力、及び志望校により、必要な時間は異なります。
でも、それなりの時間が必要であることは言うまでもありません。
最高の家庭教師が協力させていただきます。
お気軽に御連絡下さい。


なお、この記事は、「最高の家庭教師(幸せな合格)」にも載せてあります。
また、記事についてのリクエストなどありましたら、お教えください。よろしくお願いします。

平面図形

平面図形で複合図形の求積の授業をしたとき、質問がありました。

「先生、面積を求めるとき、足し算で求める問題と引き算で求める問題があるでしょ?どうして、足し算でやるか、引き算でやるか、すぐに判るの?」

良い質問ですね。解き方を覚えようとするのではなく、本質に迫ろうとする質問だと思います。
私にとっても、普段当たり前だと考えていた問題も、実は当たり前ではなかった、
ということを気付かせてくれるありがたい問題です。

答えは「カン」です。
勿論、「カン」とは「観」であって「勘」ではありません。
問題の演習をある程度以上すると、問題を読めば、何も考えなくても、解き方が判る(観える)ようになるじゃありませんか。あれです。図形では特に多いですね。

質問に来てくれた子には、「だから、たくさん練習してね!」と伝えました。

記憶する技術

伊藤塾の伊藤真先生の新刊です。

お勧め本です。これはもう本当にお勧め!
記憶力を高めるためのHOW TO本かと思って読み始めたのですが、そうじゃありませんでした。

前半では記憶のメカニズムを説明し、
記憶力を高めるために音読、セルフレクチャー、ヒンドゥー・メソッドなどを勧めていますが、
後半(第四章、第五章)の記憶のとらえ方、使い方、忘れ方の方がすごいですよ。

前半はお子さんにアドバイスする為に、後半は親御さんがお子さんとともに幸せに生きるために参考になります。
ぜひ読んで下さい。


おにぎり

お寺の前を通りかかった時に見かけた言葉。

お母さんの作ってくれたおにぎり
感謝の気持ちを込めて
お母さんの手をにぎろう


感謝の気持ち、大切ですね。

前に書いた山本五十六元帥のことばも思い出しました。

やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。

あの震災以降、「感謝」「絆」という言葉を聞いたり、目にしたりすると、心が震えます。

受験も一人ではできません。
このことに子どもたちが気付いて、感謝の気持ちを持てたら、
きっとそれだけで成績も上がるはずです。

塾でも、普段から、塾に通わせてくれるお父さん、お母さん
(もしかしたら、おじいちゃん、おばあちゃん)に感謝するように言っているのですが、
真剣に聞いてくれている(ように見える)子どもたちですが心の奥底には届いていないかもしれません。

お父さん、お母さんもお子さんの良いところをほめてあげてください。
昨日できなかったことが今日できたのなら、それだけで感謝です。
ほめれば子どもたちは必ず成長します。
「この子はほめると増長する」と言う親御さん、塾講師もいますが、増長させましょう。
増長して、調子に乗せれば、やるようになります。

ペーパーチェイス

大好きな映画の一つです。
ハーバードロースクールの学生の恋と勉強の話です。
勉強に飽きると観てましたね。
最後の方の試験準備のシーンを見ると、もう勉強したくなります。
小学生にはちょっと難しいかもしれないけど…。
でも、お勧めです!


算数ができない子なんていません!

「うちの子は算数ができない」「もう、(教えるのにも)疲れた」
こんな書き込みをよく見かけます。
「いい加減に、正当な努力をしようよ!このブログ読んでくれよ!」って言いたいんですが、
掲示板でお誘いをかけると、拒否されてしまうので、まあ、仕方ありませんね。
算数でお困りの方が、いつかこのブログを読んで下さることを期待して今日も書くことにします。


算数ができないお子さんはいません(言いきってしまいました)。
自分は算数ができない、と思っているお子さんがいるだけです。

算数ができないと思っているのは、算数の問題が解けないからです。

問題が解けない原因は大きく分けて2つ考えられます。
第1は、算数の勉強をしていない場合です。
第2は、勉強のやり方が間違っている場合です。

第1の場合は、もうやってもらうしかありませんが、
意外とこちらの方が、第2の場合より多いと思います。
以前にちょっと算数をがんばってみたけど、点数が取れなかった。
だから、自分は算数ができないと思い、嫌いになった。
結局、算数の勉強から逃げるようになった。こんな感じでしょう。
塾で聞いてみると、
勉強時間の4~5割を算数にあてているというお子さんが多いのですが、
絶対的な勉強時間が少ないと、当然、算数にかける時間も少なくなります。
どんな勉強もそうですが、
一部の特殊なお子さんを除いて、算数を物にするためにはある程度時間が必要です。
十分な時間をかけていないお子さんも、勉強をしていない場合に入ってきます。
この場合は、お子さんと話し合った上で、親御さんが時間を管理する必要がありますね
お子さんと話しあうという前提が大事ですよ。
親御さんの判断だけでお子さんを管理しようとすると、
それが、たとい正しいものであったとしても、結局うまくいきません。
お子さんが反抗期であれば、尚更です。

第2の場合は、正しい勉強の仕方を身に付ける必要があります。
こちらでも何度か書いたと思うのですが、考える勉強を身に付けることです。
考えるとは、問題が解けないときに、解答、解説を読めるっていうことです。
理解できるっていうことですよ。
一人で解説が読めなければ、指導者について練習する必要があります。
覚える勉強から考える勉強にスタイルを変えるためには、ある程度時間がかかります。
勿論、それはお子さんによって異なりますが、
1日の勉強時間が少なければ、矯正にかかる日数は当然多く必要になります。

結局、どれだけの時間を勉強に費やせるかが大きなカギとなります。
正当な対価を払わなければ、何も得ることはできません。

中学受験をするかどうかを決める時期

エデュで、4年生の保護者の方の、お子さんが勉強しないのを見て、中学受験から高校受験にシフトしようか考えているという書き込みに対して、多くの保護者の方が同意をされているのを見て、ちょっと意外な感じがしたので一言。

4年生で自分からどんどん勉強を進める子は多くない(というか本当に希少ですね)と思います。親に言われて素直にやる子もいるのでしょうが、それも反抗期前の幼いお子さんである場合が多いですね。お父さん大好き、お母さん大好き、というお子さんは、少なくとも表面上はまじめに勉強に取り組むのでしょう。しかし、だからといって成績が出るかどうかは別の話です。

受験勉強と言えるのは、5~6年生の2年間です。4年生は受験勉強になれる時期です。中学受験は、多くの場合、親の希望で始まります。成績が出なくても焦らないで見守ることの方が大切だと思います。自分の意思で中学受験に参加したわけでもないお子さんに、結果を残すよう期待するのは、お子さんにとって酷ですよ。

もし、撤退するのであるとしても、できれば5年生の終わりまでは通塾することをお勧めします。5年生の1年間で算数は一回りします。算数を1回まわしておくだけでも、論理的思考を鍛える上で効果を期待できるからです。
5年生の終わりになっても、全く勉強しないときに初めて撤退するかどうかを検討すればよいでしょう。

蛇足ですが、それに関連して「健常児だとは思うが、ギリギリのところだと思う」旨の書き込みもありました。
しかし、発達障害についての書物を読めばわかると思うのですが、発達障害についてはスペクトラムが存在します。つまり、発達障害については境界線があるわけではなく、発達障害の要素が0のお子さんから、発達障害の要素が100のお子さんまでグラデーションが存在するということです。多くのお子さんが多かれ少なかれ発達障害の要素を持っているということです。塾でも、発達障害の要素を持っていると思われるお子さんは多くいらっしゃいます。勿論、それを保護者の方に言ったり、特別扱いしたりするわけではありません。それも個性のひとつだからです。日常生活に支障をきたさない限り、健常児と考えた方が良いと思いますよ。

字が汚かったA君は…

先日、字を丁寧に書くようにアドバイスしたA君ですが、
その後のテストの結果は満点でした。
満点に気を良くしたのでしょう。
その後の授業では、こちらが字のことを言わなくても、
「あ~っ!また乱暴な字を書いてしまった!今から丁寧に書こう!」
と自分から動こうとしました。(こういうシーンを見るのって楽しいですよね。)
Aくんはまだ丁寧な字を書くのに苦労しており、ずいぶん疲れるようです。
どうやら、彼にとっては、算数で丁寧な字を書くのは、
私が筆で習字をやっているようなもののようなのです。
でも、きっとすぐ慣れると思います。
子どもは大人より適応能力に優れていますから…。
A君が丁寧な字を書くのに慣れたら、どんな成績をたたき出すのか、今から楽しみです。

質問できますか?

週に1回だけ行く教室でのことです。

女の子が2人現れました。
どうやら質問に来たようです(1人は質問で、もう1人は付添?)が、
お目当ての先生は既に帰られたご様子。
すると、私の所へ来て、「算数の先生ですか?」
(算数の教材を出していたわけでもないのにどうして判ったんだろう?)
「はい、そうですよ」
「質問していいですか?」
「もちろん!
でも、私はあなたが習っている先生がどんなふうに教えているか知らないから、
その先生と同じように教えられるかどうかわからないけど、それはご了承くださいね。」

こんなふうに積極的に質問できる子っていいですよね。

2題説明してあげると「あっ、そうか!ありがとうございました。」って戻って行きました。
一生懸命聞こうという態度で、礼儀も知っています。
こういう子って、きっと伸びていくんでしょうね。

ただし、質問の問題からすると、多分中位以下の生徒さんでしょう。
中位以下の生徒さんの場合、複数の方法でなく、ひとつの方法で習った方が良いのですが、
担当の先生がいらっしゃらないのでは仕方ありません。
そんなときは、授業のノートを持って質問に行くといいですよ。
担当の先生がどんなふうに教えているのかが分かれば、説明も同じようにできますからね。

ちょっとしたことで効果が変わってきます。

塾の教材以外の補助教材(4~5年及び6年中位者以下)

「塾から帰っても、全く算数を理解してきておらず、ママが一から教えなければならない」という話をよく耳にします。でも、すべてのママが教えることに長けているとは限りませんし、各家庭の事情も色々でしょうから、一人のお子さんにすべての時間を費やすということもできないでしょう。お子さんが分かってくれないことでイライラしてしまうかもしれません。そんな時には塾の教材より簡単な内容の教材を使って、基本から取り組むことをお勧めします。本屋さんで手に入る参考書をいくつかあげておきますので、本屋さんに行ったときにでも、手にとってご覧になることをお勧めします。

次の3冊は演習問題も付いていますが、参考書ですね。塾の授業が理解できていないときに該当分野を開いてお子さんと一緒に見てみましょう。授業が分からないお子さんの場合、一人で算数の本が読めないことが多いようです(4、5年生なら当たり前です)。お子さんと一緒に読んでもよいし、お子さんに音読させてもよいでしょう。分からないのは情報が整理できていないからで、人が読んでいるのをただ聴いているだけでは、情報は右の耳から左の耳へ、という感じになり、頭に残らないことがあるからです。
一番のお勧めは、旺文社の「わかる算数」(赤い本です)。きれいなカラー印刷で、見た目にも分かりやすく、学校の教科書のイメージです。
いずれを使われる場合も、端から全部やろうとせず、分からないときに辞書的に使うのが良いでしょう。全部やらなければならないとなると、それもまたストレスとなります。







次の3冊は問題が足りないと感じたときに使う問題集です。ある程度、算数ができるお子さんに向いているでしょう。5年生から6年生でも使えますが、成績上位者は6年生になったら、東京出版の「中学への算数」に取り組むべきですから、成績上位者は5年生の間にやってしまいたいですね。
個人的なお勧めは、みくに出版の「受験全解算数」(銀色の本です)。






お子さんが算数が苦手だという方へ

大好きな斎藤一人さんの本に合ったことばです。

成功への道っていうのは、上を目指さないで行けるわけがない。
だけど、股を思い切り拡げて届かないところを狙って、何としてでも上がっていこうとしても、しょうがないんだよ。
そんなことをしても、股が裂けるだけじゃないか。
だから、“ひとつ上”なんだよ。人には必ず、“ひとつ上”というものがある。
そこに的をしぼって勉強していけばラクなんです、
自分の手の届くところに手をかけてみる。
足がかかるところに足をかけて上がってみる。
それなら、ムリはないよね。
で、それをやったら、また“ひとつ上”をやる。
そうやって、ず~っと上を目指していけばいいの。

   斎藤一人「お金儲けセラピー」(182頁~183頁)(KKロングセラーズ)



いっぺんに成績を上げようと思ってもつらくなっちゃいます。
スモールステップを積み重ねて、気が付いたら上に来ていたっていうのが良いですね。

毎日、少しずつ、しかも繰り返しやるのがポイントです。
プレジデントファミリー6月号「世界一やさしい算数の勉強法」の14頁~15頁の小河先生の記事は参考になりますよ。
特に3・3モジュールは今日からでも実践できます。一度ご覧ください。


難関校に合格するために!

難関校に合格するために必要な事、ものってなんですか?
某掲示板で、「ここにいて合格できるのか?」という主旨の書き込みをいくつか見ました。
ちょっと考えてみましょう。

(1)ハイレベルで良質な授業
(2)良質なテキスト、テスト
(3)切磋琢磨できるライバル


これらがよくあげられるものですね。

(1)ハイレベルで良質な授業
ハイレベルって何ですか?難度の高い問題を扱うことですか?
良質って何ですか?子どもが満足するってことですか?
どうもはっきりしませんよね。
しかも、中学受験の塾って先生を選べないのが一般的ですよね(「○○先生の~講座」みたいな冠講座がないっていうことです)。
私が考えるハイレベルで良質な授業とは、ポイントを押さえて基本をしっかり説明してくれる授業、子どもをやる気にさせてくれる授業でしょうか?
塾の先生はプロですから、難度の高い問題にも当然すぐに対応できるはずですが、「自分は問題は解けないけれども、子どもを合格させることはできる」と豪語する先生もいますので、それは必須条件ではないのかもしれません。
「子どもをやる気にする」を「子どもにやらせる」と混同してはダメですよ。やらされ感があると、モチベーションが下がったり、反発心が起こることがありますからね。
もう1つ。延長授業をありがたいと思い、熱心な先生だと評価する方が多いのですが、プロなら時間内にやるべきことをきちんと伝えることができなきゃダメです。まあ、物の見方ですから異論はあると思います。ただ、お迎えに来ている保護者がいることも考えると、時間内に終えるのが礼儀だと思います。

(2)良質なテキスト、テスト
どの塾のテキストも、過去の入試問題を検討して、基本パターンをカバーしています(網羅しているかどうかは?です)から大差ありません。
差があるのは、学校別対策です。
ある塾は、当該学校の過去問(数値替え)をとにかくやりまくるためのテキストです。数値替えですから、自分で過去問を解いていても有益です。これで、ポイントを突いた解説がされていれば、あとは自分で時間を計って過去問演習をするだけです。
別の塾は、当該学校の過去問を扱わず、出題傾向の似た別の学校の入試問題を編集したテキストを使います。子どもが手に入れることが困難な古い入試問題までを家庭学習用テキストとして配布してくれることもありますが、なぜ授業で当該学校の過去問をあえて避けるのかの理由は分かりません。
この場合は、塾で、古い入試問題のコピーを頼むなり、古い過去問集を借りて自分でコピーするなりして対策をする必要があります。
過去問は、来年出題される入試問題に最も近いものと言えます。十分検討しておかないと、検討している子(塾)に後れを取ります。何とか自分でカバーしましょう。

(3)切磋琢磨できるライバル
これは合格者が多い塾の方に軍配が上がります。ライバルが身近にいなくても合格は可能なのですが、やっぱりいた方がモチベーションが上がりますね。特に子どもの場合、見える範囲がすべての世界となりがちです。目に見える範囲にライバルがおらず、大して努力をしなくてもトップを維持できると、つい力を抜いてしまいがちです。
ただし、目標を高く持つことを子どもに話し、時には他流試合をするなどすればカバーできるかもしれません。

難関校に合格するためには、結局、その子の在り方です。
開成中に進学したからといって全員が東大に進学できるわけではありません(その必要もありません)。
中学受験では評価の低い学校からも昨年は東大理Ⅲに合格は出ています(もっとも、その子は学校に頼らず、自分で予備校に通って合格したっていう話ですが…)。
また、開成や桜蔭でも、学校の授業だけで東大に進学する子もいるし、予備校のお世話になる子もいます。数年前に松山の愛光から理Ⅲに進学した2人の生徒さんが、ともに学校の予習、復習しかしなかったと合格体験記に書いていたのが印象的でした。

合格の仕方は人それぞれです。
やるべきことをきちんとやれば、どこにいたって合格できます。
環境が与えられても、やらなければ合格できません。単純な事です。

得点を伸ばす!

最上位クラスのA君(特にア音で始まるお子さんというわけではありません。念のため。)は、
そこそこ算数ができます。でも、抜群にできるというわけではありません。

そこで、最近A君に指示を出しました。目を見てしっかりと!
「字が汚い。少しくらい遅くなっても良いから、字を丁寧に書こう!
そうすれば、それだけで得点は10%はアップすると思うよ。」
流石はA君!すぐ字を丁寧に書き始めました。
だた、それがA君にはすごく疲れるらしいのですし、スピードも落ちました。
でも、次のテストではきっといつもより高い得点を取ってくれるはずです。
楽しみです!

アドバイスをするときは次の事に注意しましょう。
本人が自ら選んだ気持ちになること!(やらされ感があると真剣に取り組めません。)
検証ができていなくても、必ずうまくいくという期待を持たせること!(効果が期待できないとやる気が起きません。時にはハッタリも必要です。)

「がんばれ!」」だけでは点数は伸びません。
点数が伸びない原因を発見し、1つずつつぶしていくしかありません。

ケアレス・ミス

「うちの子、ケアレス・ミスが多いんです。」
「また、ケアレス・ミス連発しました。」
よく聞く言葉です。

「要求されたものと違うものを答えてしまった」
「単位を間違えた」「計算ミスをした」「解答欄を間違えた」
などなど、ケアレス・ミスは色々考えられます。
人間は神様ではありませんから、
いくら注意深くやっても、やっぱりミスはします。
問題は、ケアレス・ミスの存否、数ではなく、
それをどうとらえるかじゃないでしょうか?
ケアレス・ミスはあって当たり前。本番でも当然あります。
普段から、ケアレス・ミスをしている子が、
本番でノーミスってことはまず考えられませんからね。
もし、ケアレス・ミスが、毎回あったり、
1つのテストで複数見られたりしたら、それはもう実力です。
「もっと、慎重に!」「気をつけなさい!」なんて言っても直りません。

問題なのは、ケアレス・ミスが往々にして軽く捉えられがちであるということです。
テストが終わったら、復習する前に、お子さんと一緒にテストを振り返ってみましょう。
「どうして、こんなまちがいしちゃったのかなあ?」
「この問題やってるときに何か別の事考えていなかった?」
「この部分の計算ってどこにやったの?」などなどです。
怒っちゃダメですよ。
あくまでも冷静に!あくまでも分析的に!

復習はそれから!
間違いの原因も分からないのに、内容の見直しだけやっても、
次の回でもまた、同じような失敗を繰り返しますよ。

間違い、失敗は直せます!
本人がその気になればね!

倍数算のポイント

倍数算には大まかに言って3つのパターンがあります。

第1は、AとBが同じ金額のお金を使ったり、同じ金額のお金をもらったりする場合。差が一定の場合ですね。
第2は、AとBの間でお金がやりとりがある場合。和が一定の場合ですね。
そして第3に、AとBのお金の増減の額が異なる場合。いわゆる倍数変化算です。

この3種は、全部、線分図で解くことができますが、線文図は3種類とも異なります。
第1型は、線分図の左に増減を描きます。「線分図、同じ長さは左側!」です。
第2型は、1本の線分図で処理できます。
第3型は、増減を右に付けた上で、2種類の比のうちの一方をそろえて、もう一方の比の差を利用して解きます。

他には、第1型、第2型は表を描き、第3型は比例式を使って解く方法もあります。

分かってしまえば簡単なのですが、子どもたちはなかなかこれらを身に付けることができません。
偏差値50程度のお子さんに、数値替えの問題を「さあ、やってみよう」と言うと、
板書と照らし合わせながら解くという状態なのです。

ここで分かったことは、子どもたちの多くは、まずその場で理解して記憶しようという気がない、だから、いくつか解法を示しても、全部を理解できず、結局何も獲得すること無く岐路につく、ということです。

そこで、解決策!
今まで、一度もやったことはありませんでしたが、全パターンを、1つの解法で解く、ということです。
具体的には、第3型の比例式を使う方法を、第1、第2の方にも適用するということです。
確かに、第1、第2の型に比例式を利用すると、面倒臭いのですが、身に付かないよりはましだろうということです。
1つのパターンで処理できるとすれば、その方法をマスターするのは比較的楽だから、点につながりやすいと思います。
ですから、従来の方法を理解でき、使うことができるようになっているのであれば、全部に比例式を使うという方法は採用する必要はありません。

算数が苦手なお子さんの場合、何よりも○が良い治療薬になります。
とにかく、少しでも点数を取らせること、それが当面の目標です。

成績が伸びない原因は?

算数の成績が伸びない原因は意外なところにあることがあります。

まだ、検証していないのですが、
字(数字)が汚いお子さんは算数(に限りませんが…)の成績が振るわないような気がします。
もちろん、字が汚くても高得点をたたき出すお子さんもいることは否定しませんし、
頭の回転の速い子は手が追い付かず字が汚いことが多い、という意見があることも分かっています。
確かに、灘中の1日目の問題を15分ほどで解いてしまうお子さんであれば、
頭の回転に手が追い付かないということもあるのでしょうが、
偏差値が50台あたりのお子さんの場合、
字が汚いお子さんのほとんどは、算数の点数が出ていないという気がしています。
字が汚い子の場合、焦りの気持ちがあることが多いと思います。
焦りの気持ちがあると、精神的な落ち着きがなくなります。
その結果、問題をよく読まない、しなければならない計算を忘れる、計算ミスをする(これは自分の字が読めないということもあります)というミスを重ねることになります。

お子さんの字が汚いのでしたら、丁寧に書くように話してみませんか?
お子さんは「丁寧に書くと、時間が足りなくなって最後まで解くことができない」と言うかもしれません。
でも、いい加減に10見るより、丁寧に8取り組んだ方が点数が伸びるはずです。
また、実際に書いてみると分かるのですが、
乱暴な字で速く書こうとしても、丁寧に書いた場合に比べて、
一定時間に書ける字数はそれほど変わりません。

そうだとしたら、丁寧に書く方が絶対得だと思いませんか?

一度だまされたと思って、お子さんに丁寧に書くように話してみてください。
確実に点数が伸びるはず(多少ハッタリを利かせた方が良いですね)だけど、
もし点数が落ちるようなことがあっても叱らないから、と話せば、お子さんもその気になるはずです。
人間は変わらないことを持って安心します。
しかし、その安心領域は事態が変わらないという意味で不安領域でもあるのです。
不安領域を飛び出しましょう。
何かを変えなければ、状況は絶対に変わりません。
少しでも可能性があれば色々試してみることが成功するための条件になります。

将来は安心領域の外で作り出される(経営コンサルタント ジェームズ・スキナー)

線分図の描き方

線分図は線分を使って情報を整理する図です。
(子どもたちの中には、線を分ける図だから、線分図だと思っている子もいるようですが、「線分」ということばは入試にも出ることがあるので、直線、半直線、線分の区別はできるようにしておくと良いですね。)

線分図がうまく使えないのは、線分図の描き方(作法)が分かっていないからです。

具体的にいくつか注意点を挙げてみます。

■4年生位なら、定規で長さを計って描いても良いのですが、5年生になったら、フリーハンドで描くこと。
相当算では実際の数量の線分図上の割合が分からないことが多いので、行き詰ってしまいます。

■線分図の上には、実際の数量、下には割合、などのように、原則として崩してはいけないルールを作り、余程の事がない限りルールを曲げないこと。
分数の数量もあるのです。そんなときは、割合と数量の区別がつかなくなってしまいます。
また、頑固な位にルールに従うとパターンが早く身につくようですね。

■余裕を持ってノートを使うこと。
もしかしたらこれが一番大切かもしれません。
小さな図では見難く、分かりずらいですし、小さな図を描く子は、線分図でも1本ですまそうとしがちです。
もとにする量(1に当たる量)が変わればもう1本、別の線分図を描くべきなのに、無理矢理1本の線分図に押し込もうとします。
○数字、□数字など使い分ければまだ良いのですが(本当はよくないんですよ、見えないんですから…)、記号すら付けないので数量関係が分からないのです。

お子さんは線分図をうまく使いこなせていますか?
面積図には面積図の注意点があるのですが、それはまたの機会に…。


記事についての疑問、ご意見などありましたら、コメントまたはメールフォームより連絡ください。
また、よろしければ、私のもう一つのブログ「最高の家庭教師(幸せな合格)」も御覧ください。
よろしくお願いします。


塾に行きたくない…

お子さんは塾に楽しく通っていますか?

子どもは多くの場合、学校は嫌だけど、塾は楽しいと言います。
お子さんが「塾に行きたくない」と言うのは、何か余程の理由があってのことかと思います。

そんなときは、まずは、その理由を確認することだと思います。

子どもは、反抗期であっても、心の底では、お父さん大好き、お母さん大好き、です。
説得すれば、我慢してでも、お父さん、お母さんの言うことを聞こうということになりがちです。
反論するのが面倒臭いということもあるとは思いますが、結局はお父さん、お母さんが好きだからです。
しかし、5年生になれば、ある程度人格もできてきています。
説得してまで通塾させるとなると、ストレスがたまり、後でそれが爆発することもあります。

お子さんの話(理由)をよく聞いて(話し合いではありません)、お父さん、お母さんが納得できるのでしたら、休塾も含めて、身体を考えるべきだと思います。
無理をすれば、家族みんなが不幸になる危険もあります。

まず、お子さんの視点に立って、お子さんの幸せを考えるべきなのではないでしょうか?
お父さん、お母さんの幸せはその次です。


私のもう一つのブログ「最高の家庭教師(幸せな合格)」にも記事を載せております。
よろしければご覧ください。
よろしくお願いします。


四則混合逆算

四則混合逆算はつまずきやすいから何回も練習した方が良い、という意見を目にしました。

その考え方は、私の意見としては決して間違いとはいえないのですが、
重要なのは、回数よりも、確実にできる方法、手続きを確立しているかどうかだと思います。

計算、逆算の指導の仕方も先生ごとに異なるとは思います。
ある先生は、中学生以上みたいに、一つ一つの式を積み上げていくでしょう。
また、ある先生は、計算の順に別に一つずつ式を立てて計算していくでしょう。
さらに、別の先生は、計算する順番に線でつないで、それに従って計算するでしょう。

私は第3の方法なのですが、逆算も同じです。
計算の順に線で結んで、最後から順に戻ってくれば良いのです。

逆算は6年生になってもできない子はできません。
本当はやればできるんでしょうが、テストになるととばして(逃げて)しまう子が多いので、正答率も単純な計算問題に比べて、急激に下がります(大雑把にいえば約半分程度ですね)。
しかし、計算も1問約5点、1点違いで不合格になるお子さんが1クラス分いる(某中学校校長先生)以上計算問題は重要です。
4、5年生の間に逆算の確実をな方法を身に付けておきたいものです。

伝える!

塾のテキストの解答、解説が不親切、分かりにくい、という話をよく耳にします。
でも、お子さんの答案の多くは、指導者側から言わせれば、不親切極まりないと言わざるを得ません。
解読が困難、読む順番が分からない、式だけ(場合によっては筆算だけ)、など、
これでは相手(採点者)には伝わりません。
いくら中学校の先生が、説明会で「一生懸命解読します」と言ってくれても、
それに甘えてはいけません。
こちらが最大限努力して、それでも足りないところがあれば「お願いします」なんですが、
こちらが努力しないで、「お願いね」なんてことは正当ではありません。

「伝える」と言えば、
授業では、「最近の入試は、学校のレベルに関係なく、
途中式、考え方を要求する学校が多くなっているんだから、
常に答案作成を意識すること」と話しているんですが、なかなか伝わらないですね。
「答案は解説ではないから、ダラダラと説明のための文章を書く必要はない」と話せば、
「答案に文は必要はない、式だけで良い」と理解する子も多いのです。
自分に都合悪いこと(面倒臭いこと)は聞かない、
他人がくれるアドバイスは自分の都合のよいように理解する、
そんな子どもが増えている気がします。

全体に発信しても、ちゃんと受け取ってくれる子もいます。
でも、多くの場合、うまく伝わらないですね。
私の話し方がまずいのかもしれませんが、
今はとりあえず、問題のある子には一対一で話さないといけないと考えています。
真剣に話せば、必ず伝わるはずです。
もし、それでもダメなら…。
あきらめることはしませんが、
もしかしたら、その子は中学受験にむいていない(そこまで成長していない)のかもしれません。

○つけの基準

私の解説を聞きながら、子どもたちが自分で○付け、直しをした答案を回収して見ています。

驚いたことが一つ!

やり方がめちゃくちゃなのに、答えが正解と同じ時に、○をつけるお子さんが多いのです。
中には、自分のやり方が間違っているのに気付いているのに、
それでも、答えが正解を同じだと○を付けるお子さんもいます。

彼らは一体何を考えているのでしょう?
彼らにとって受験はギャンブルなんでしょうか?
受験までまだ10カ月あるこの時期に、答えが当たったか、はずれたか、
だけに注目する勉強(?)は正当な勉強とは言えません(これは間違いありません)。

保護者の方は、お子さんが「この問題はできたから○」とテキストに印をつけていたとしても安心しないでください。
テキストの問題は最低2回以上解くことが理想です。
1回目が○でも、2回目に○になるとは限りません。
2回以上やって○○になるまで演習するのが確実に成績を伸ばすコツです。

えっ?時間がない?
時間がなければやらなくてもいいですよ。
でも、成績が伸びないかもしれませんが、それは受け入れてくださいね。
そんな無責任な…。でも、現実に時間がないんです。
本当に時間がありませんか?無駄な時間はありませんか?
テレビ、漫画、ゲーム、ボーッとしている時間などなど、
本当にありませんか?隙間時間はありませんか?
対価を支払うことなく報酬を得ることはできません。

言い訳でなく努力をしろ!(ロバート・キヨサキ)

学力レベル別指導法

人間みな同じような脳が付いているんですから、潜在力は大して違いはないはずです。
でも、こと受験勉強となると明らかに学力差が生じます。
当然、理解力にも差は出ますから、塾では学力レンジ別に指導を変える必要が出てきます。

Ⅰ 一を聞いて十を知るタイプのお子さんの場合
このタイプのお子さんは、一番楽ですね。普通の授業をやればいいんです。
普通の授業っていうのは、基本問題の解説をちょっと厚めにして、
あとは典型パターンを中心に問題演習をさせ、解説を加えるってことです。
これさえやれば、このタイプのお子さんは、初見の問題が出題されても、
過去に演習した問題から関連性のありそうな問題を探して、解法を発見していくからです。

Ⅱ 一を聞いて一を知るタイプのお子さんの場合
このタイプのお子さんは、授業で扱った問題はできるようになりますが、
それ以外は全くできません。
同じタイプの問題でも、聞き方が変わるととたんに解答できなくなります。
まじめな子、特に女の子に多いタイプです。
うちの子は一生懸命やっているのに成績が上がらない、
と言ってくるご家庭のお子さんに多くみられます。
このタイプのお子さんは、指導にちょっと工夫が必要になります。
いくら問題の解説を加えても、
点の指導にしかならず、面に広がらないというイメージです。
ですから、点を面に広げるために(ダメなら線にするために)、
一緒に問題を読んで、過去にやったどの問題と似ているのかを気付かせなければなりません。
時間はかかりますから、
非常に根気のいる指導になりますし、
集団対面授業では対応できない指導になります。

Ⅲ 十を聞いて一を知るタイプのお子さんの場合
このタイプのお子さんは、かなりきついですね。
基本問題を説明して、数値替えの問題をやるように指示しても、ほとんど出来ません。
いくら原理原則から厚く説明しても、やっぱり解けないということが多いですね。
どこが分からないのかたずねても答えないことが多いです。
すべて受け身ですから、「分かる?」と尋ねても、うん、とうなずくばかりです。
どこが分からないのか確認するために、
問題を細分化して、尋ねながら授業を進めるのも、集団対面授業では困難ですし、
仮にやっても、ほとんどの場合、何も答えません(答えられないのかもしれません)。
というより、何も音声を発しません。
もっとも、こういったお子さんでも、国語はある程度点をとってくるということが多いので、
算数については個別の指導で対応するしか方法はありません。
一人一人がつまずいている原因が異なるので、
集団対面授業ではもちろん、チーム・ティーチングでも対応できないのです。

お宅のお子さんはどのタイプですか?
Ⅲタイプのお子さんで他教科の成績の影響で、中位クラスに入っている場合は、もう悲惨ですね。
算数の時間は、何も分からず、
ただ先生の板書を写しながら、授業時間が過ぎ去っていくのを待っているだけですから。
もしそうならば、少しでも早く手を打たなければなりません。
待っていれば、いずれ変わり始める、なんてことはほぼ考えられないからです。


家庭教師

生徒さん募集のために、別のページ(ブログ)を用意しました。
リンク先にある「最高の家庭教師(幸せな合格)」がそれです。
一度、ご覧ください。
よろしくお願いします。

ちょっとブレイクを…

このブログの趣旨からは離れるのですが、
書かずにはいられず、ちょっとブレイク・タイム。

3月の上旬に発表された市川拓司さんの「ねえ、委員長」(幻冬舎)読まれましたか?
市川さんのデビュー10年目の10番目の作品です。
私は市川さんが大好きで、デビュー作品から全作品を読んでいるんです
(全作品を網羅しているのは、他には、向田邦子さんと東野圭吾さんだけです)が、
今回の作品は、市川さんご自身がおっしゃっているように、
「いま、会いにゆきます」「恋愛写真」と似た雰囲気で、
市川ワールド全開といった感じです。
「いま、会いにゆきます」「恋愛写真」を読んで涙した私は、今回もまた、という感じでした。

「Your Song」「泥棒の娘」「ねえ、委員長」の3作がおさめられていますが、
主人公の男の子は、3作とも市川さんご自身ですね。
「泥棒の娘」の女の子は「恋愛写真」の静流ちゃんです。
彼らはちょっと不具合を抱えて生きているんですが、みんな素敵なキャラクターです。
現実の世界では、ちょっと不具合を抱えていると、
ただそれだけで周りの人たちから敬遠されたりします。
でも、表面的なものにとらわれず、
その人が持つキラリと光るものに目を向けることができたら、
お互いにもっと優しくなれて、幸せになれるんじゃないかって思います。

3作とも心が温かくなる素敵な作品です。お勧めですよ。


分数のポイント

以前、計算を速くするために、
分数と小数の間を自由に行き来できるようにしよう、
という主旨のことを書きました。
最低でも、
分母が、2、4、5、8の分数を小数に変換するとともに、
その逆の変換も自由自在にできるように記憶しなければなりません。
では、それはどうしたら可能になるのでしょうか?

まず、1/2=0.5、1/4=0.25、1/5=0.2、1/8=0.125
といった単位分数を覚えることから始めましょう。

1/2は1の半分ですから0.5、
1/4はその半分ですから0.5÷2=0.25、
1/8はそのまた半分ですから0.25÷2=0.125
という感じで数直線上でイメージすると良いでしょう。
そうすれば、3/4=1/2+1/4=0.5+0.25=0.75、
3/8=1/4+1/8=0.25+0.125=0.375なんていう感じで分かるはずです。

それらの分数の変換を一覧表にして、それを見ながら計算の練習をしても、
なかなか覚えられないと思います。

とにかく頭を使うこと!
こんなつまらないことでも頭を使えば比較的楽に覚えられます。

1/8=0.125=イニコ、
3/8=0.375=ミナコ、
5/8=0.625=ムニコ、
7/8=0.875=ヤナコ(またはハナコ)
なんていう風に語呂合わせで覚えるように指導する先生もいるようですが、
分数と言葉の間の関連性がないので、
やっぱりただの暗記になってしまいます(まあ、覚えられるんならいいんですが…)。

単位分数を覚えたら、あとは沢山の計算問題を集中的に練習しましょう。
自分の頭だけを頼りにがんばりましょう。

分数から小数にする場合も、
分母が10や100、そして1000などの分数を作って約分をしているばかりだと、
いつまでたっても覚えられません。

覚えるという決意が大切です。

単位分数を覚えておけば、
2×3×4×5×7×8×25×125=□(桜蔭、開智)のような計算も、
2×5=10、4×25=100、8×125=1000の組み合わせがすぐ見つかり、
簡単に計算することができるでしょう。

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プロフィール

新鮮太郎

Author:新鮮太郎
プロフェッショナル家庭教師にして中学受験進学塾講師

指導歴 30年以上

指導教科 中学受験算数

家庭教師
生徒さん募集中です。
知識、思考方法、勉強の仕方など、単純に点数を取るだけでなく、生きる力につながる指導をいたします。
短期、長期いずれの指導依頼もお受けいたします。
一緒に志望校合格を勝ち取りましょう。
リンク先にある「筑駒、開成、麻布、桜蔭など超難関中学合格講座|幸せな合格研究所」をご覧になり、お問い合わせください。
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よろしくお願い申し上げます。

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