考える練習(その4)
記事が長すぎると自覚はしており、
できるだけ短く書こうと思ってはおりますが、
内容の性質上、どうしてもある程度の長さは必要になってしまします。
ご容赦を…。
今回は、その2で扱った問題を解いたことがあるお子さんを想定しています。
【問題】
図のような道があります。
AB間はAC間の3倍の長さです。
上り坂を行くときの速さと下り坂を行くときの速さはともに一定で、
AからBを通ってCへ行くのに1時間50分かかり、
CからBを通ってAへ行くのに1時間30分かかります。
上りの速さと下りの速さの差は毎時2kmです。
これについて、次の問いに答えなさい。
(1) BC間について、上りと下りにかかる時間の差は何分ですか。
(2) 下りの速さは毎時何kmですか。
(3) AC間の道のりは何kmですか。
とりあえず、お子さんに解いてもらいます。
先生「どう?解けそう?」
生徒「(1)はわかるけど…。」
先生「よし、じゃあ、一緒にやってみようね。
(1)はどうやって考えた?
教えてください。」
覚える勉強をしてきたお子さんは、
うまく説明できないことが多いので、
一緒にやっていくことになります。
前回同様、一文ずつ読み解いていきます。
先生「最初の文は、まあ、いいよね。
第2文では、ABはBCの3倍だって言ってるから、
とりあえず、ABを3等分する点を入れますね。」
と言いながら、図のABを3等分する点を描きます。

先生「第3文は、A→B→Cに1時間50分、
C→B→Aに1時間30分かかるっていうことですけど、
そこからわかることは?」
生徒「A→B→CとC→B→Aは20分違うっていうこと。」
先生「どうしてそんな違いが出るの?」
生徒「ABの方がBCよりBC2つ分だけ長いから。」
先生「そうだね。
BC2つ分の上りと下りの時間の差は20分っていうことだよね。
だから、BCの上りと下りの時間の差は10分になるわけだ。
だから、(1)の答えは10分だね。
大丈夫?」
生徒「うん。」
先生「じゃあ、(2)はどう考えたらいいんだろう?」
生徒「…」
先生「前に同じような問題をやったけど、
そのときは、速さと時間の逆比を使ったよね?
でも、この問題には速さが書いてないから、
その方法は使えないよね。
じゃあ、どうしたらいいのかな?」
生徒「…」
先生「上りと下りの速さが毎時2km違うってあるじゃない?
こんなときって、面積図が浮かんでこない?」
と、面積図を描いてみます。

先生「これでなんかできる?」
生徒「…」
先生「わかんないよね。
じゃあ、どうしようか?
(1)でBCの上りと下りの時間の差を聞いてるじゃない?
これって、なんか関係ないのかな?」
生徒「…」
先生「問題が小問に分かれているときって、
出題者が誘導をかけているわけね。
だから、(1)を使うことを考えようね。
BCの下りにかかる時間を①とおいてごらん。
BCの上りにかかる時間は?」
生徒「…」
先生「①+10分だよ。」
生徒「あっ、そうか!」
先生「だったら、AからBまで上るのにかかる時間は?」
生徒「3倍すればいいんだから、③+30分。」
先生「そう!
じゃあ、AからCまで行くのにかかる時間は?」
生徒「う~ん」
先生「③+30分+①だから、④+30分だね。」
生徒「あっ、そうか。
これが1時間50分だから、④は1時間20分だ。
だったら、①は20分。」
先生「その通り!
ここでさっきの面積図を使うとどうなる?
色を付けた部分の面積は同じだから…」

生徒「2×1/3が2/3(左上の面積です)で、
2/3÷1/6が4だから上りの速さは毎時4㎞(右下の縦の長さです)だ。
だから、下りは4+2で毎時6㎞。」
先生「正解!
そうすると、(3)は?」
生徒「え~っと、AからBまでの時間は…」
先生「そんなことしなくても良いんじゃない?
だって、全体の道のりは、BCの4倍だもん。」
生徒「あっ、そうか。
BCが6×1/3で2kmだから、2×4で8kmだ!」
先生「大正解!」
こんな感じで、お子さんを誘導していきます。
お子さんが答えられないときは、
様子を見ながら、質問を変えたり、説明したりします。
できるだけお子さんに考えてもらうことで、
脳に考える癖を植え付けていきます。
習慣を変えること、癖をつけることは、
一朝一夕にはいきません。
焦らずにいきましょう。
ただ、親子の場合、うまくいかないこともあります。
そんなときは、プロの力を借りることも必要です。
【今回のまとめ】
■既に身に着けた知識を使うことはできないかを
考えましょう。
■小問は出題者の誘導です。
前の小問の答えを
後の問題にどう使うのかを考えましょう。
考える練習のお話はこれで一区切りです。
次からは、また、別のお話を。
では、…。
最後まで読んでいただきましてありがとうございます。感謝いたします。
あなたにすべての良きことが雪崩のごとくおきます。
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考える練習(その3)
その方法を抽象的に説明されても、
簡単にはできないのが普通です。
「覚えること」から「考えること」に、
脳の習慣を変えることなど猶更です。
そこで、お子さんの脳の習慣を考えること変えるためには、
どうしても大人のサポートが必要になります。
今回は、具体的な問題(旅人算)を例にとり、
考える練習の仕方をお見せしようと思います。
内容は、先生と生徒の会話形式で話を進めたいと思います。
生徒は、この問題が自力で解けないことが前提です。
【問題】
図のような道があります。
上り坂を行くときの速さと下り坂を行くときの速さはともに一定で、
上り坂は時速4km、下り坂は時速6kmで進みます。
AからBを通ってCへ行くのに2時間40分かかり、
CからBを通ってAへ行くのに2時間20分かかります。
BC間の道のりは何kmですか。
まず、問題をゆっくり音読してみましょう。
第1文を読みます。
先生「ここまででわかることは何?」
生徒「上りの速さは時速4㎞で、下りの速さは時速6㎞っていうこと。」
そのままですね。
考えずに覚えるのが習慣になっているお子さんは、
何を聞かれているのかはわからないのです。
先生「うん、そうだね。(とりあえず、肯定します)
そこからわかることは何?
(生徒の様子を見ながら)何を答えたら良いのかわからない?
上りと下りの速さの比がわかるよね。
何対何かな?」
生徒「4:6だから2:3」
先生「そうだね。(肯定を忘れずに)
でも、それ以上のことはわからないよね。
じゃあ、このまま次に進もう。」
第2文を読みます。
先生「行きと帰りで、どうして時間が違うのかな?」
生徒「え~っと、ABの方がBCより長いから。」
先生「そうだね。
どのくらい違うのかな?」
生徒「…」
考える習慣ができていないお子さんは、
この段階では、まだ自分で試行錯誤することはできませんから、
黙り込んでしまうことが多いですね。
こちらから、解法のパターンに持ち込みます。
先生「こんな風に、AB上にBC=BDとなるようにDをとるのね。

そうすると、D→B→Cと行ってもC→B→Dと行っても
かかる時間は同じはずでしょ?」
一つ一つ指を指しながら確認します。
生徒「うん」
先生「だとしたら、2時間40分と2時間20分の差の20分は、
このAD間でできることになるよね。
どう?わかる?(確認です)」
生徒「うん」
先生「上りと下りの速さの比は2:3だったよね。
じゃあ、時間の比はどうなる?」
生徒「3:2」
先生「そう、3:2だね。」
先ほどの図に、③と②と書き込みます。
先生「その差の①が20分に当たるわけね。
じゃあ、AD間の道のりはわかる?」
生徒「…」
わからないお子さんは、
なかなか「わからない」とは言ってくれません。
先生「①が20分なら、③は?」
生徒「60分」
先生「そう、60分。1時間だよね。
だから、AからDまで上るのに1時間かかるから、
AD間の道のりは4×1で4㎞になるよね。
でも、聞かれているのはBC間の道のりだから、
本当はAD間の道のりは出さなくても良いのね。
必要ないとわかっていたら出さなくても良いけど、
そうじゃないときは、
わかることはどんどん書き出していこうね。」
答えに直結しないことでも、
思考過程で出てくることは見せて、
先生だって、問題を解くときには、
答えにまっすぐ突き進むとは限らず、
あっちやこっちへ行ったり来たりすることを教えます。
(わからないことは恥ずかしいことではありません。)
先生「じゃあ、BC間の道のりを考えよう。
D→B→Cと行くのにかかる時間は?」
生徒「え~っと、2時間40分-1時間だから1時間40分。」
先生「そう、1時間40分。100分だね。
じゃあ、B→Cの時間はわかる?」
生徒「…」
先生「さっき、道のりが同じときの時間の比は3:2ってやったでしょ?
DBとBCは同じ道のりだから、D→BとB→Cの時間の比は?」
生徒「3:2?」
この辺りになると、いくつも段階を重ねていて、
多くのお子さんは、目の前のことだけで精一杯で、
前に話したことは忘れつつありますから、
だんだん自信がなくなってきます。
先生「正解!(褒めましょう)
だったら、B→Cにかかる時間は?」
生徒「え~っと、40分。」
多分、お子さんは、頭の中で100分を3:2に比例配分しています。
ノートは使わないで暗算で答えるお子さんが多いのですが、
今は考える練習なので、その辺りはスルーします。
先生「そうだね。
そうすると、BC間の道のりがわかるよね。」
生徒「…」
お子さんは余程先生に慣れても、
聞かれないと答えない場合が多いようです。
まあ、お子さんの性格にもよりますが…。
先生「道のりは何㎞かな?
B→Cは下りだから…」
生徒「6×2/3で4km?」
先生「正解!
ほら、できたじゃない!
わかった?」
生徒「うん」
ボールを投げるのに、
ボールを頭頂部に付けた状態から投げる、
というような具体的な指導と同じような指導をしようと思えば、
指導者の思考過程を具体的にお子さんに見せながら、
同じようなことができるようになるまで練習させなければなりません。
説明の仕方は集団対面授業と同じですが、
1対1だと、お子さんは逃げようがありませんから、
いやでも考えざるを得ません。
(教育の本質は個人指導です。)
勿論、1問やったからと言って、考え方が身に付くわけではありません。
今回も、この説明は理解はできても、
いざ、自分一人でやるとすればできない可能性があります(高いです)。
習慣化するためには、これを根気よく続けるしかありません。
でも、これを続ければ、遅かれ早かれ、
お子さんも自然に同じような思考をするようになります。
お子さんに問題を解かせて〇つけをしているだけでは、
お子さんの思考方法を変えることはできません。
考える頭の使い方ができていないと思ったら、
考える習慣ができるまでは大人がお子さんの勉強に深くかかわってください。
お子さんによって必要な時間は違いますが、
自分で考えることができるようになるのに
半年ほどかかったお子さんもいます。
勿論、自分で考えることができるようになってからは、
成績は急激に上昇しました。
あきらめなければ、必ずできるようになります。
次回も、また、具体的な問題を使っての、指導例をお見せしようと思います。
では、今回はこの辺りで…。
今回のまとめ
■一方的に教えるのではなく、
できるだけ質問形式にして、
お子さんに考え、答えさせるようにしましょう。
■こちらが望む答えが返ってこなくても、
叱らないようにしましょう。
答えられないのが当たり前だと思ってください。
とりあえず肯定することが大切です。
■答えられたら、とにかく褒めましょう。
褒められれば自信になり、やる気になります。
■すぐに成果を求めないようにしましょう。
すぐにできないのが当たり前です。
我慢比べだと思いましょう。
■神様は乗り越えられない試練など
お与えになりません。
あなたなら絶対にできます!
最後まで読んでいただきましてありがとうございます。感謝いたします。
あなたにすべての良きことが雪崩のごとくおきます。
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考える練習(その2)
ただ、これからお伝えすることは、
受験算数指導を仕事とする私が語る独り言に過ぎず、
権威ある脳科学者が語るような学術的な裏付けがあるものではありません。
また、私自身、指導するときは、
お子さんの様子を見ながら少しずつアレンジしていますので、
これからお話しすることは、
すべてのお子さんに対して有効な唯一の方法であると言うつもりもありません。
その辺りを注意しながら、一つの方法としてお読みいただければ幸いです。
前置きが長くなりましたが、では、始めるとしましょう。
運動をするときの体の使い方と
勉強をするときの脳の使い方とは指導の仕方が違います。
比較しながら話を進めた方がわかりやすいと思いますから、そうすることにしましょう。
運動をするときの体の使い方については、随分前ですが、
少年野球の選手のひじの関節ねずみ(関節内遊離体)が問題になったことがありますので、
それを例にとってお話ししましょう。
関節ねずみはボールを投げることによりひじを酷使することだけでなく、
ボールを投げるときのひじの使い方にも問題があるそうです。
だから、指導者は、お子さんに関節ねずみができないようなボールの投げ方を
指導しなければならないことになります。
そのために、最初からお子さんに自由にボールを投げさせることはしないで、とりあえず形を作ります。
例えば、手に持ったボールを頭頂部につけ、そこからまっすぐ前に投げるわけです。
そうすると、ひじにかかる負担が小さくなり、関節ねずみができにくいそうです。
このように、運動であれば、指導者があるべき形を説明し、
指導者自身あるいは補助者が実際にやって見せ、
お子さんにそれができるようになるまで繰り返し練習させることになります。
これに対して、勉強するときの考える方法(脳の使い方)については、
脳の使い方は可視化できませんから、同じような指導は困難です。
でも、指導者の考えていることをお子さんに伝えるということは同じですから、
何か伝える方法はあるはずです。
算数の問題を解くためには、問題の意味(題意)を正確に捉えることが必要です。
題意を正確に把握できさえすれば、残りは四則計算だけですから、問題は解けたも同然です。
問題を読んでその意味を理解しようとすることが考えるということです。
でも、お子さんに考えるように指示すると、
大多数のお子さんは、知っている問題の解き方を思い出そうとします。
かつて、私が塾の講師になったばかりの頃、
あるお子さんから、「先生、この問題って何算?」と質問されたことがあります。
私が深く考えず、「〇〇算だよ」と答えると、
そのお子さんは、「じゃあ、こうやればいいんだ。解けた!」となりました。
まさに、知っている解き方を当てはめて問題を解いたわけです。
いくらお子さんに、思い出すのではなく、考えるように指示しても、
脳は、基本的には怠け者なので、
思い出すことに慣れてしまった脳の習慣は、そう易々とは変わりません。
お子さんが「思い出すな!考えろ!考えろ!」って意識しながら、あるいは言葉にしながら、
問題に取り組んでも、考えることはできません。
お子さんの脳の主な習慣を、お子さんが無意識のうちに、
「思い出す」から「考える」に変える方法を考えましょう。
そこで、とりあえず、問題を解く手続きを考えてみましょう。
問題を解くためには、
問題(問題文、図、表、グラフなど)に書かれていることと、
要求されていることを確認することが必要です。
要求されていることは問題に書かれていますか?
あるいは、問題から読み取れますか?
問題に書かれていたり、読み取れたりすれば、その問題はそれで解決です。
書かれていなかったり、読み取れないときは、
何と何がわかれば、要求されていることが求められるのかを考えます。
その後は、問題文に書かれていることから、
読み取れること、導き出せることを確認し、書き出していきましょう。
情報をまとめていく途中で、
複数の情報から新しい情報が導き出され、
その後も芋づる式に新しい情報が得られていき、
要求されていることを求めるために必要な情報に達することができます。
そうすれば、その問題は解決できます。
その過程で、過去に経験した問題に関する知識が必要になってきます。
過去に経験した同じような問題ではどんなふうに解いたのかという知識です。
それをどう組み合わせれば、目の前の問題は解けるのかを考えるのです。
問題はこのように解いていくのだと、問題を解く手続きを説明すれば、
5年生程度のお子さんならば理解できるはずです。
では、これをやってみなさいと指示されて、できるでしょうか?
勿論、極一部の優秀なお子さんであれば可能かもしれませんが、
多分、そんなお子さんは、言われるまでもなく、
すでに無意識のうちにそのような手続きは身に着けているはずです。
こんな抽象的な説明だけでは、お子さんは一人では考える練習などできないのが通常です。
では、どんな練習をすればよいのでしょう?
思いのほか長くなってしまったので、
具体的な練習方法は、次回、お伝えすることにします。
引っ張るようなことになってしまって申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。
では、今回は、このあたりで…。
最後まで読んでいただきましてありがとうございます。感謝いたします。
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考える練習(その1)
スーパーコンピューターなんて問題になりません。
でも、実際は、たくさんのことを覚えるのは大変です。
考える方が圧倒的に楽です。
覚えることを減らすことができたら、
受験勉強も楽になるはずです。
ですから、お子さんには「覚える」よりも「考える」ことを勧めています。
そこで、今回から何回かにわたって、考える練習について書いていきます。
考える練習をするためには、まず、準備が必要になります。
考える練習をするときに、
お子さんに「今から考える練習をします」のような宣言をする必要はありません。
ただ、「考える」の意味が分かっていないと、
いくら練習してもなかなか効果が上がらないと思いますので、
お子さんには「考える」ことの内容と意義を説明してあげてください。
「わかりません」はお子さんが頻繁に使う言葉です。
「わかりません」は、ある意味、魔法の言葉です。
「わかりません」と言えば、質問の追求から逃れられるからです。
質問に対して、適切に答えられない場合の返事は、「わからない」だけではありません。
考えても答えが見つからないときが「わからない」です。
だから、「わからない」は考えを聞かれているときにしか使えないはずの言葉です。
知識を聞かれているときは、「知らない」か「思い出せない」となるはずです。
これがきちんと区別できている(言われて納得するのではありません)お子さんは、
「理屈っぽい子」と不本意なマイナスのレッテルを貼られたりしがちですが、
こんなお子さんでないと、なかなか考えることはできないようです。
区別ができないお子さんは、「考えろ」と言われると、一所懸命思い出そうとするわけです。
「思い出す」と「考える」では頭の使い方が違います。
「思い出す」とはすでに獲得している知識を探す活動です。
これに対して「考える」はすでに獲得している複数の知識を論理的に繋げて行くことです。
ですから、考えているつもりで、思い出すことに注力しているお子さんには、
考える方法を身につけてもらわなければなりません。
そうしないと、かつて経験したことのある問題には対応できても、
初見の問題には対応できません。
親御さん、場合によっては、先生の中にも、
お子さんに「考えろ」と指示して、じっと待っている方もいますが、
考えるつもりで、思い出す努力をしているお子さんは、考え方を知らないわけですから、
いくら待っていても、親御さんの期待するような行動はとってはくれません。
お子さんには、「思い出す」と「考える」は違うことをはっきり教えてあげてください。
それが、考える練習をすることのスタートです。
次回は、実際の考える練習をお伝えする予定です。
では、次回に続きます。
最後まで読んでいただきましてありがとうございます。感謝いたします。
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家ならできるのに、テストだとできないのはどうして?どうしたらいいの?
よく質問されることですが、どうしてでしょう?
どうしたらいいんでしょう?
厳しい言い方になってしまいますが、
これに対する答えは、
それが現在のお子さんの実力だということです。
家にいるときにできる問題とテスト会場にいるときにできる問題は違います。
緊張感が違うからです。
緊張感にもプラスに働く緊張感とマイナスに働く緊張感があります。
「よ~し、やってやるぞ!」とワクワクするのはプラスの緊張感、
「失敗したらどうしよう…」とドキドキするのはマイナスの緊張感です。
本番、特に第一志望校の受験のときは想像以上に緊張し、
マイナスの緊張感が働くことが多いため、
家にいるときの半分くらいの力しか発揮できないことも考えられます。
でも、それがお子さんの実力です。
テスト会場の極度の緊張状態でも問題が解けるくらいの力をつけましょう。
家で解けたからと言って、それで良し、とはなりません。
家で問題を練習するときは、繰り返し練習することができますから、
瞬間的に反応できるくらいにしておきましょう。
「わかる」→「できる」→「なれる」の
「なれる」の状態にまでしておく必要があります。
そうしないと、本番で初見の問題に制限時間内に対応することは困難です。
問題を読み飛ばすようなミスも、
急いで解こうと慌て、極度に緊張するから起こることです。
読み飛ばしの癖があるお子さんは、
問題を読むときは、ただ目で問題文を追うだけではなく、
指や鉛筆で問題文を追いながら読んでいくなどの工夫が必要です。
ここからは、もう問題を解くときのテクニックになってしまいますが、
問題を読みながら問題文に印をつけたり、
わかることを(計算して)書き出したりしましょう。
お子さんたちに聞いて分かったのですが、
ミスの多いお子さんたちの多くは、
問題文を読むときに頭の中で音声化しないようです。
速読のときには、音声化はご法度ですが、
問題文を読み飛ばすミスをするお子さんの場合は、
あえて、音声化させてみることも一つの方法かと思います。
音声化したからと言って、
問題文の内容を把握するのに要する時間が、
大幅に増えてしまうことは考えられません。
ただ、確実に言えることは、
いくら「もっと落ち着きなさい」と言っても、
問題は何も解決しないということです。
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